アメリカ連邦所得税率、キャピタルゲイン税率の変更点 2024年

国際税務

2024年、内国歳入庁(IRS)は、すべての米国納税申告者の所得制限と税金区分をインフレ調整し、連邦所得税率及び各区分(tax bracket)を公表しました。
米国に住んでいるアメリカ人と同じように日本に住んでいる場合も連邦所得税の申告が必要です。日本からアメリカへの税務申告書提出はより複雑です。2024年にアメリカ確定申告をする場合の、新しくなった連邦所得の税率と区分、キャピタルゲイン税率と区分、標準控除について解説します。

2024年 アメリカ所得税率とタックスブラケット

2024年IRSによるインフレ調整を経てアメリカ連邦所得税率は、10%、12%、22%、24%、32%、35%、37%の7つに区分されました。
最高の37%の税率は、シングルなどの個別の申告の場合は609,350ドルの課税所得を超える納税者、夫婦共同で申告する場合は731,200ドルを超える課税所得を持つ納税者に適用されます。10%の税率は、個別申告の場合は、11,600ドル、夫婦合算の場合は、23,200ドルまでの課税所得を持つ納税者に適用されます。

2024年 標準控除

標準控除を選択した場合は、個別申告する納税者では2023年より750ドル増加し14,600ドル、夫婦で合算申告する納税者は1,500ドル増加し29,200ドルとなりました。

日本からアメリカへ申告した場合は、米国連邦税申告書を提出する際に外国税額控除を請求することで、日本で支払った所得税を相殺することができます。
あるいは、外国所得税を支払っているかどうかにかかわらず、雇用または自営業から得た収入に対して、外国所得控除を請求することもできます。
これは、米国外から申告するほとんどのアメリカ人、米国籍者が米国の税金を支払うことになるのではなく個人の状況によってそれぞれ異なります。

なお、2023年標準控除および税率一覧(standard deduction, rates and brackets)はこちらをご覧ください。

2024年キャピタルゲイン税率(不動産、仮想通貨/暗号資産、株式等)

不動産、投資有価証券、株式、仮想通貨/暗号資産などの資本資産の売却時に発生する利益に対してキャピタルゲイン税が課税されます。

短期キャピタルゲインは、通常の課税所得と同じ税率ですが、長期的なキャピタルゲインは、通常の課税所得よりも有利な税制上の取り扱いを受けます。
長期ステータスの資格を得るには、1年間保有した後に、投資利益を実現する必要があります。
長期キャピタルゲインは、経常利益とは異なる税区分と税率を使用して課税されます。短期キャピタルゲインは経常利益として課税されます。
長期キャピタルゲインの税率は課税所得と申告スタイルによって0%、15%、20%と段階的に上昇します。
最高税率20%となるのは、個別申告で、492,300$を超える場合、夫婦合算申告で、553,850$を超える場合です。

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