財務諸表とは、損益計算書(Profit and Loss Statement,Income statement)、貸借対照表(Balance Sheet)、キャッシュフロー計算書(Cash flow statement)を日本では主に指しています。
その1つである損益計算書は、一会計期間の企業の事業活動結果を数字で表したものです。
それらの利益または損失は、損益勘定から貸借対照表の純資産(Equity)の部の利益剰余金(Retained Earnings)へ振り替えられ毎期蓄積されます。損失の場合は貸借対照表の純資産の減少となります。
押さえておきたい3つのポイント
英文損益計算書の概要
損益計算書はProfit and Loss Statement(略してPL)と呼ばれたり、Income statement(略してIS)と呼ばれたりします。
日本ではPLと呼ばれることが多いですが、Profit & Loss Statementは主にイギリスを中心とするヨーロッパ諸国での名称で、Income statementは主にアメリカでの名称です。
企業は、ある一定の会計期間に、商品や財・サービスを提供して収益(Revenues )をあげるために仕入れた材料やかかった労力などを費用(Expenses)として計上します。
収益から費用を差し引いた残りがプラスの時には利益(Profit )、マイナスの時には損失(Loss)となります。
Revenues - Expenses = Profit or Loss, Net income
損益計算書に用いられる主要勘定科目(Account Title)
収益(Revenues )とは売上げ(Sales)や受取利息(Interest income)、受取家賃(Rental revenue)、受取配当(Dividend income)などの全ての収入です。
費用(Expenses)とは収益(Revenues)獲得のために使われたコストです。
代表的なものが、商品やサービスを提供するのに直接かかる材料費、労務費、経費など事業活動のために使ったもので売上原価(Cost of Goods Sold、略してCOGS)といいます。
また販売費および一般管理費(Selling, General and Administrative Expenses、略してSGA)はそれ以外の営業管理活動で発生するコストです。
具体的には、広告宣伝費(Advertising expense )、販売担当従業員の給与や手数料(Sales salaries and commission)、保険料(Insurance expense)などがあげられます。
利益または損失(Profit or Loss, Net income)は、収益から法人税(Income tax expense)を含むすべての費用を差し引いた残りです。
損益計算書と貸借対照表の関係
損益計算書では毎期の収益と費用を集計して一番下のボトムラインに利益または損失(Profit or Loss, Net income)として計上します。
それらは損益計算書から貸借対照表(Balance Sheet)の利益剰余金(Retained Earnings)へ振替えられ蓄積されます。
損益計算書は、貸借対照表の利益剰余金の当期部分がどのような収益、費用で成り立っているかを詳しく説明したものといえます。