2026年度のタックスリターンに向け、内国歳入庁(IRS)より重要な更新が発表されました。今年は、「 ワン・ビッグ・ビューティフル法案」に含まれるいくつかの新しい税法条項が施行され、連邦税、税額控除、控除に影響を与える可能性があります。
2026年度の確定申告シーズンの開始日を2026年1月26日(月)と発表しました。米国居住の納税者は2026年4月15日(水)までに2025年度の確定申告書を提出し、納税額を納付する必要があります。米国外在住の永住外国人、米国市民は、通常の申告期限日に、延長申請をすることなく申告書を提出できる2か月の自動延長が認められます。暦年で申告する場合、通常の申告期限は4月15日で、自動延長された申告期限は6月15日となります。申告期限が土曜日、日曜日、または祝日に当たる場合は、翌営業日まで延期されます。
今回の改正は、通常のインフレ調整に加え、新法「One Big Beautiful Bill (OBBBA)」による大幅な変更が含まれています。主な変更点と、納税者が知っておくべき対策をまとめました。
1. 標準控除(Standard Deduction)の大幅引き上げ
2026年度は、インフレ調整とOBBBAの効果により、標準控除額がさらに引き上げられます。これにより、多くの世帯で課税対象となる所得が減少します。
| 申告ステータス | 2026年度 標準控除額 | (参考) 2025年度 |
| 夫婦合算申告 | $32,200 | $31,500 |
| 世帯主 | $24,150 | $23,625 |
| 独身・夫婦個別申告 | $16,100 | $15,750 |
■シニア向けの追加控除
65歳以上の納税者は、さらに最大$6,000(夫婦で$12,000)の追加控除が適用される可能性があります(所得制限あり)。
2. 2026年度 所得税率ブラケット
所得税率は10%から37%までの7段階が維持されますが、各税率が適用される所得の閾値(しきい値)が上方修正されました。これにより、実質的な減税効果が見込まれます。
【夫婦合算申告の場合】
- 10%: 所得 $24,800まで
- 12%: $24,800超 〜 $100,800まで
- 22%: $100,800超 〜 $211,400まで
- 24%: $211,400超 〜 $403,550まで
(以降、最大37%:$768,700超)

3.【日本居住者向け】2026年度 IRS税制改正と「OBBBA」の影響
IRSより、2026年度の税務調整と新法「One Big Beautiful Bill (OBBBA)」の詳細が発表されました。日本にお住まいの米国籍保有者、グリーンカード保持者、および米国源泉所得がある方へ、日本での生活や納税に直結する変更点をピックアップして解説します。
■「日米二重課税」の緩和に期待:標準控除の引き上げ
2026年度は、インフレ調整とOBBBAの効果により、標準控除(Standard Deduction)が大幅に引き上げられます。
- 夫婦合算申告:$32,200
- 夫婦個別申告,独身:$16,100
日本で納税している方は、外国税額控除(Foreign Tax Credit)を利用されることが多いですが、この控除額の引き上げにより、米国側での課税所得が大幅に低減されるケースが増える見込みです。
日本側の扱い: 日本の居住者である場合、全世界所得が日本の課税対象となります。米国で非課税となった分、日本側で「外国税額控除」として差し引ける税額が減るため、日本での納税額が実質的に増加する可能性があります。日米両国でのネット(手残り)の計算が不可欠です。
■日本での年金生活者への朗報:シニア追加控除
65歳以上の納税者に対する追加控除が拡大されました。所得制限はありますが、最大で$6,000(夫婦で$12,000)が標準控除に上乗せされます。日本で厚生年金等を受給しながら米国申告を行っているシニア層にとって、大きな節税メリットとなる可能性があります。
会計事務所からのアドバイス
今回の改正は、2017年の税制カット・雇用法(TCJA)の多くの条項を恒久化しつつ、新たな控除を上乗せした非常に有利な内容となっています。
日米両国の税制は非常に複雑に絡み合っています。「米国で非課税になったが、日本で税率が上がってしまった」という事態を避けるため、当事務所では両国の視点からIRSの最新ルールに基づき、日本での確定申告との整合性を取った最適なアドバイスを提供いたします。タックスリターンの準備は、お早めにご相談ください。