損益計算書(Profit & Loss statement)、貸借対照表(Balance sheet)を作成するには、まず会社の日々の業務で発生する取引を資産・負債・資本・収益・費用の勘定科目ごとに分類・記帳します。
それらのデーターを集計して試算表を作り、それに修正を加えたものが最終的に損益計算書、貸借対照表となります。
財務諸表を作成するためには基礎となる仕訳(Journal entry)のルールがありますが、今回は基本的な7つのパターンをご説明します。
仕訳(Journal entry)のルール
1つの取引ごとに借方(Debtor)と貸方(Creditor)に分解し資産・負債・資本・収益・費用の勘定科目をそれぞれ決めて仕訳します。 借方(Debtor)は左列、貸方(Creditor)は右列に記録します。
・資産(Assets)と費用(Expenses)が増加した時は借方(Dr.)に記帳、減少した時は貸方(Cr.)に記帳する。
・負債(Liabilities)と収益(Revenues)が増加した時は貸方(Cr.)に記帳、減少した時は借方(Dr.)に記帳 する。
仕訳の具体例
7つの基本的な仕訳パターンをご紹介します。
$50,000 を借入れ手元に資金が増えた。
(Dr.)Cash 50,000
(Cr.)Loan Payable 50,000
現金は資産に分類されるので資産が増えた時は、借方(Dr.)に現金(Cash)を記録し、借入金は負債なので負債が増えたときは貸方に記録します。
現金で事務所の賃貸費(Rent Expenses)$1,000を支払った。
(Dr.)Rent Expenses 1,000
(Cr.)Cash 1,000
現金(資産)が減った時は、貸方(Cr.)に記帳し、費用(Expenses)が増加した時は借方(Dr.)に費用を記録します。
商品$20,000を買掛金(Accounts Payable)で仕入れた。
(Dr.)Inventory 20,000
(Cr.)Accounts Payable 20,000
商品は資産なので、借方に記録し、買掛金は負債なので貸方に記帳します。
仕入れた商品全てを$25,000で掛けで販売した。
(Dr.)Accounts Receivable 25,000
(Cr.)Sales 25,000
売掛金(AR)は資産なので借方に記録し収益を貸方に記録します。
商品が売れたので仕入(Inventory )を振替えて売上原価を記録する。
(Dr.)Cost of Goods Sold 20,000
(Cr.)Inventory 20,000
商品が売れたので仕入れを減らしCost of Goods Sold(売上原価)を記録します。
売掛金(Accounts Receivable)を現金で回収した。
(Dr.)Cash 25,000
(Cr.) Accounts Receivable 25,000
現金(資産)が増えたので借方に記録し、売掛金(AR)が消滅したので貸方に記録します。
借入金を元金$8,000と支払利息$2,000現金で合計$10,000 返済した。
(Dr.)Loan Payable 8,000
Interest expense 2,000
(Cr.)Cash 10,000
負債である借入金が減って、費用である支払利息が増えたので借方へ記帳し、現金(資産)の減少は貸方へ記録します。